PGD 2008 #2

“PSYCHE-GA-DELIC 2008”
July 25th
ギターとペインティングによるアンビエントセッション #2

PDG2008 #2

前回のセッションに続いての第2弾。
今回は椅子の配置などを変えて、客席がよりゆったりした雰囲気に変わった。
しかし演る側としては安心などしていられない。
折角こないだ新たな感触を得たからには、今度はより先に進みたい。
前回の緊張感がまたよみがえってきて、期待と興奮に胸を膨らませて演奏に臨んだ。

今回はマリオ君との打ち合わせもあっさりとしたもので、
「より楽しくやろう」くらいの事しか言わなかった。
(打ち合わせどおりには事が運ばないので。僕が。)
とにかく、何が起こるのやらまたも楽しみで仕方なかった。


第1弾では初回の緊張感もあったせいか、自分のスイッチが入った途端に
別の次元へぽーん、と軽くジャンプした感じがあったのだが、
この日はもっと緩やかに、そして慎重に高度を上げていくような感じだった。
しかし上昇気流に乗ってしまうと、やはり時間の流れが変わるようで、
この日も結局90分間ノンストップで弾き続けてしまった。

前回とはまた違う音のうねりが生まれてきて、その流れが持つ重さや暗さ、
そしてその先に見える光に導かれていくうちに、また遠いところまで行ってしまった。
より深く、より高く、そしてより抽象的なパフォーマンスだった気がする。
だからこそ、そこで何を感じるのかということを前回以上に聴き手に委ねた演奏だったと思う。

それを最も近くで体感したマリオ君もその重さ/深さを受け取ったようで、
その要素が絵にも注入されていたように感じた。
「ここではないどこか」とは使い古された表現かも知れないが、
どこかへ飛ばされたような感覚が確かにあった。
でもそれと同様に「今/ここにいる」という感覚も強くて、
まるで現実と夢を同時に体感しているようだった。

無重力空間に投げ出されて、天地もわからないまま進んで行くような
闇の中を、直観を頼りに飛んで行くような
それでもとにかく信じるしかない、そう思わなきゃならないくらいに
余裕というものが全く無い演奏だった。
しかしその分、ようやく見えてきた光がまぶしく感じられた。
明るさや軽やかさが現れてきた頃、それまでの重苦しさが浄化されていくような感触があった。

実は途中、突然意図しないノイズが発生してしまい、
演奏しながらその原因を探ったりもしたのだけれど
そのうちにノイズさえも演奏の一部になってきて
更にハイテンションで弾き続けていたら、
いつの間にかノイズが消えていて、元のクリーンな状態に戻っていた。
トラブルが気合いで吹っ飛ぶこともある。

前回以上に演奏時間は長く、その起伏も更に大きいものになった。
予定時間を超過してやっと、音による曼荼羅が完成・そして消滅した。
新たに壁面に描かれたマリオ曼荼羅の、スケールの大きさと細部の緻密さに
その夜現れたヴィジョンの輪郭が映し出されているように見えた。

最後に1曲を弾き語ってパフォーマンス終了。
この夜も心地良い疲れと幸せな気持ちを味わうことが出来た。


void+のギャラリースペースではマリオ君の新作
「ミラー曼荼羅」が展示されており、
その空間の美しさと気持ちよさも感動的だった。
この空間でも演奏したい…と思ったがスペース的に難しかったので、
本編の演奏にその感情が表れたらいいな、と願ってのパフォーマンスだった。
インスピレーションを強く与えてくれたその作品と、
その空間をプロデュースしたvoid+の杉原さん、川口さん、菅さん、
そしてシモン君、Rinneの竹田さん、Waterslideのカズさん、
機材面で僕に協力してくれたGoh君、ツヨ、あらゆる面で超サポートしてくれたユカリちゃん、
応援しに来てくれた友達のみんな、そして今回の主役・田内万里夫君、
なにより、会場に足を運んで楽しんでくれた客席の皆さんに対して
深く深く感謝します。どうもありがとうございました!!

久しぶりのライブでこのような特別な経験をさせてもらって、
僕は本当に幸せ者だと思います。
ここで得たことを生かして、更に自分の活動を発展させていきたいと思います!

イベント前後の番外編というかサブストーリーも凄く濃かったのだけど、
色々ありすぎてこの場ではとても書ききれません!
(また改めて書く、かも?)
とにかくめちゃくちゃ楽しい日々でした。
皆さんお疲れ様でした!
また一緒に楽しめることを願ってます!!

・マリオ君のイベントレポートはこちら

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