4時間演奏してきました

2011年3月22日、新宿 motionでセッションしてきました。
その前日にabout tessのタクトさんからお誘いを受けて、すぐに出演を決めました。

震災以降、都内でのライブの予定が延期・中止など相次いで変更になっている状況が続いています。
僕もタクトさんも、出演予定だったライブが無くなってしまいました。
しょうがないという諦めや、今何をやるべきかという焦り、氾濫する情報に対する戸惑い、そんな感情と共に過ごす日々が続いていました。
自分なりに出来る事として、毎日制作に励んでいるのですが、不自然なくらいの使命感みたいなものをずっと背中に背負っていた気もします。
頭と身体はちゃんと動いていても、心が落ち着かないままで、地に足が着いていないような感覚がありました。

自分の中にある、はっきりと自覚も出来ないような、うまく言葉に出来ないようなものを吐き出したい。
束の間でもいいから気持ちをリセットして、視界をクリアにしたい。
何かの為にではなく、まずギターを弾いて人と演奏して音を全身で感じたい。
そう思って機会を探していたところにセッションのお誘いがやってきたのでした。

18時から22時まで、4時間弾きました。
事前には何も決めず、その場で感じるままに弾き続けました。
美しい所、不格好な所、緩い所、激しい所、日常のようにいろんな瞬間がありました。
余震があった時も演奏は止まりませんでした。

4月2日にmotionで開催予定だったイベントで共演する筈だったバンド、KAROHSHIからフランス人のEricが来てくれて、急遽セッションにも参加してくれました。
ライブ終盤ではcloudchairでお馴染みのベーシスト・ハマツヨシフミ君(Bass)、about tessのドラム・哲郎さん、ミノキノのボーカル・タカガワミキちゃんも加わり、6人編成でcloudchairの曲を演奏しました。
演奏する事の歓びを全身で感じた夜でした。

久々に耳鳴りの残るような大音量を浴びて、気持ちが漂白されたように感じました。
溜まっていたものが流れ出たとはっきり分かるくらい、真っ白で空っぽになりました。
ようやく心に空白が出来た気がします。

ミュージシャン達、motionのスタッフ達、足を運んでくれた方々、友達と顔を見て話せてとてもほっとしました。
音楽と人に力を貰いました。受け取った分は何倍にもして返します。
どうもありがとう。

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