ツボキャラ2

ってことで引き続きNHKフランス語講座のお話。
第二のツボキャラ、フランツについて書きたいと思います。

彼はタブラを演奏する音楽家という設定で、飄々とした印象の青年であります。
で、彼もまた番組中の小芝居に参加しているのですが、僕のツボというのは「リズムにのってフランス語」というこれまた小コーナー。
彼が自ら叩くタブラのリズムに合わせて、短いフレーズを連呼していくというコーナーです。
リズムにのって楽しくフランス語を覚えられるなんて、素敵なアイデアだね、フランツ!

例えば数字や曜日、月の数え方などを教えてくれます。1から10までの数字を教える場合には、
「タカタカトゥン、un、タカタカトゥン、deux、タカタカトゥン、trois、……」って感じになります。
(タカタカトゥンはタブラの音ね、一応)
20から30までの数字を数えるという回がありました。
フランツは調子が良かったのでしょうか、タブラをいい感じで叩き出しました。なんてーの、ノリノリ?
身体を揺らしながらリズムを鳴らし、それに乗せて20、21、22、……と数え出したのですが、
日本語でも「にじゅういち、にじゅうに、……」ってな具合に単語が長めになりますよね。
フランス語も同様に1単語がちょっと長めなわけです。
しかし、自ら叩き出したリズムがちょっと早すぎたんですね。フランツ舌かみそうな感じになっちゃって。
で、仕方なく演奏のテンポを遅くしていって結果的には、走ってたのが歩くくらいにガクンとテンポが落ちて、
「まいっか、こんな日もあるさ」って感じではにかんでおりました。ちょっぴり照れくさそうに。

日本の普通のテレビ番組なら撮り直すところでしょうが、そこはなんてーの、フランス人気質?
「いーよいーよ、こんなんでだいじょぶじゃん?」って感じで意に介さず。そんなところが僕は好きです。そのコーナーの始まりと終わりにも彼の短い演奏が入るのですが、どうやら回を増す毎にその演奏時間が長くなっているようです。
「この人タブラを披露したいだけなんじゃ……」という思いが毎週僕の頭をよぎります。
(ちなみに、彼の音は結構良い)

で、番組中にはジェニファーとフランツが2人で会話するコーナーもあります。
勿論そのやりとりも勉強の一環なわけですが、たまに2人の声がカブってる時があります。
カブるとどうなるかってーと、語学番組なのに聞き取りずらいってーことになります。
日本の普通のテレビ番組なら撮り直すところでしょうが、そこはやっぱりフランス人気質?
「いいじゃんこれで、だいじょぶだいじょぶ」って感じで意に介さず。そんなところがとっても好きです。

更には、女性に対しては口説くのが礼儀、的な画家役のミカエル。
ちょっと演技が真面目すぎて昼ドラみたいな日本人留学生役の右宗。
フランス語と日本語の使い分けが流暢すぎて何故か笑いを誘ってしまうリエコ。
……ここまで書いて今更ちょっと不安になってきました。
この番組のツボがどれだけの人に理解されるのか、と。
しかし一見の価値ありだと思いますよ。

それではみなさん、salut!

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