Six Strings Soundscapes プロローグ2

プロローグに続き、7月27日に行われたcloudchair初のワンマンライブ “Six Strings Soundscapes”のレポートです。
書いているうちに色々と書きたくなってきて、前置きだけで長くなってしまいました…
というわけで、今回はプロローグその2です!

before the show

ステージに上がるまで

7月27日

緊張のあまり、僕は前夜なかなか寝付けなかった。
夜明け後にようやく眠り、午前中に目を覚ました。
若干寝不足ではあったが、期待や興奮そして少しの心配が心と身体の中をぐるぐる駆け巡っていた為に、全く眠気を感じる事はなかった。
心を落ち着かせながら荷物をまとめ、新宿へ向かう。

Motionに到着して、早速準備にとりかかる。
昨夜拡張したMotionのステージに、所狭しと機材が載せられていく。
総勢10人分のセッティングを終えた頃には、ステージがまるで楽器屋のディスプレイのようになっていた。
僕の立ち位置はセンターで一番前。しかも花道のようにちょっと客席側にせり出す形になっている。
そのおかげで、僕は普段より客席に近い所で演奏する事になった。
そしてそのせいで、いつも以上に緊張してしまった。

この日は色んな編成での演奏を予定していたので、その全ての組み合わせでリハーサルを行った。
親愛なるミュージシャン達。素敵な大人達。とても和やかで楽しい空間。
色んな楽器がセッティングされているので、ちょっとした空き時間に他の人の楽器を演奏したり。
楽器で本当に楽しそうに遊ぶみんなを見て、こういう場を作れただけでも幸せだと思った。
そしてリハーサル終盤、初めて8人編成で演奏した。
(全員のスケジュールを合わせて事前にリハーサルをするのが不可能だった為)
一斉に音を出した時には、全員が笑顔になっていたと思う。
「こりゃあ凄い」という感想に尽きる。どうやっても凄い事になるのを確信した。

リハーサルを終えて、安心感とともにいよいよ緊張が高まっていく。
出来る事なら、その場から立ち去ってしまいたいくらいの緊張感だ。
しかし、その張り詰めたテンションがあるからこそ演奏に集中出来るのも確か。
賑やかな楽屋の中、僕一人だけがこわばった表情を浮かべていた。
ステージに上がる直前、僕は独り舞台袖で目を閉じて深呼吸した。

つづく~

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