1. 序章

突然ですが。

私は文系かつ神経質そうに思われる事が多いのですが、
そう見えてその実意外とカンフー好きです。
格闘技というか、カンフー映画が好きなのです。
実際には「クンフー」という発音が正しいようですが、
ここはあえて「カンフー」でお願いいたします。

幼少の頃TVで見たブルース・リーに魅せられて以来
ジャッキー・チェンは勿論ユン・ピョウやサモ・ハン・キン・ポーの主演映画、
果てはマニアに評価の高い「片腕ドラゴン」あたりまで観ました。
日本には輸入されていないカンフー映画が紹介された本まで持っておりました。
その本については長くなりそうなので、出来れば改めて関根勉様あたりと共に熱く語りたいと願っております。

まだ子供の私は映画を観るだけでは飽き足らず、段々と拳法そのものに興味が移っていったのでありました。
色白で華奢であった私が「強くなりたい」と願うのも男としては当然の事と言えるでしょう。
しかし悲しいかな故郷・北海道の片田舎に、
都合良くカンフー道場などある筈がありません。
ましてや箸でハエを捕まえてしまう師匠などいる筈がありません。
そして復讐の炎を燃やす敵すらいないのです。

さて、少年はいかにしてその扉を開いたのか?

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